あみちゃんHDD増設プロジェクト Return

復讐ののろし

 せっかく買ってきた高価なHDD、そのままぺんちくんで使うにはあまりにもったいない。Trimでさえ交換に成功したという報告を聞いているくらいなのだから、それより新しいモデルのあみちゃんでHDDを交換した人は他にもいるはずである。

情報収集

 こういう場合には、やはりNIFTYのフォーラムで聞くか、インターネットをさがすに限る。お手軽にインターネットで情報を仕入れてみた。
 キーワードは"AMITY"と"HDD換装"。これで検索をかける。
 以下、得られた情報の一覧である。
 作業前に、現在のHDDをつけた状態でPHDISKにてサスペンド領域を削除しておく。
内部不揮発メモリ(CMOS)が、サスペンド領域の存在を記憶しているらしく、BIOS起動前にサスペンド領域を探しに行き、見当たらないと起動しないらしい。
場合によってはBIOSさえも起動しないことがあるらしい。

 他のマシンで新しいHDDに領域を確保しておく必要があるらしい。
 領域を確保していないとAMiTYではHDDの認識ができないことがあるらしい。

 BIOS設定ではAUTOを使用せず、手動で値を設定しないと正常に認識しないことが多いらしい。手動でPIOモードを変えることで認識することもあるらしい。

 BIOSの設定が正常に反映されなかったりするのが、裏側の電源ON/OFFスイッチで強制的に電源を切ることで反映されるらしい。

 他のマシンで領域を確保しても、Win98起動時にエラーが出ることがあるので、HDD認識後にAMiTYで領域を確保しなおしたほうがいいらしい。一旦HDDを正常に認識できれば、以後ちゃんとFDISKが使えるとのこと。

 Windowsインストール時は、ドライバの組み込みはすべてキャンセルするのが無難らしい。ドライバはあとからインストールする。

再チャレンジ

 実際に行った作業を以下に記す。

 まず、分解を行う前に PHDISK /FILE /DELETE を実行し、BIOSにサスペンド領域はないと教えておく。ちなみに私はサスペンド領域をファイルに指定しているので /FILE のパラメーターを付けているが、サスペンド用の領域を確保している人はパラメーターが異なるので、各自確認しておく必要がある。
 PHDISK とだけ入力すると簡単なヘルプが表示される。
 そうそう、PHDISKはMS-DOSモードで起動してから実行する。
 この意味がわからない人は、AMiTYでのHDDの換装はやめておいたほうが無難だ。

 再起動を行い、サスペンド領域がなくなっていることを確認し、BIOS設定に入る。
 HDDに書かれているパラメーターをUserにして手動で入力する。たとえAUTOで認識できていても信用してはいけない

 新しいHDDは、メインマシンのプライマリー・マスターにつなげて300MB程度のパーティションを切っておく。当然フロッピー起動。
 アクティブ領域を設定し、再起動後フォーマットを行う。

 さて、いよいよあみちゃんを分解してHDDを換装する。
 フロッピードライブを接続して起動すると、文句も言わずに起動する。もう勝利は確定である。
 そのままFDISKで本来作りたかったサイズのパーティションを切り、再起動後にフォーマットを行い、念のため再起動を行った後、Windows98のCD-ROMのWin98フォルダ以下のファイルをHDDにコピーする。

 ちょっとした気まぐれでBIOSのHDD設定をAUTOにしてみる。普通のコンピューターならばこれでちゃんと起動するはずなのだ。
 すると「Operating System not found」という見なれたメッセージが。
 再びBIOSで手動設定を行うが、全く認識しない
 仕入れた情報をもとに、BIOS設定後、電源を強制切断してみるが、やはりだめである。
 電源を切断するタイミングも、BIOS設定直後、BIOS設定後、SAVEを行った直後、Operating System・・・のメッセージが出た時と何種類か試したが、どれもだめである。
 結局古いHDDを付けてBIOS設定を手動で行った後に電源を切り、新しいHDDを付けたところ、あっさり起動した。
 どうもこのBIOSは腐っているようだ。

再インストール

 あとはHDDにコピーしたWin98フォルダ内のSETUPを実行するだけ。
 Windowsのインストールが終了したら、AMiTYの付属CD-ROMのREINST.HTMを参考にしてドライバのセットアップを行い、さらに、Windows98用のドライバも入れる。
 次にLANカードのドライバを組み込み、LANが使える状態にする。
 メインマシンから各種ドライバやユーティリティソフトのファイルをコピーし、環境の構築を行う。

 一通りの環境構築が終わったら、Win98SP1やOfficeのY2K対応も行っておく。

 以上で無事HDDの換装は終了した。
 今回は大勝利である。
 

今後の課題

 もし、何かの拍子にBIOSのHDD設定をいじってしまったり、BIOSの設定をデフォルトに戻したりすると、再び起動しなくなる可能性がある。
 これに関しては「いかにしてBIOSにHDDを正しく認識させるか」ということだと思う。これさえなんとかなればHDDの換装はそれ程厄介な問題ではなくなるはず。
 電源を強制的に切断するというのがポイントらしいが、私のあみちゃんではうまく行かなかった。やり方が間違っているのだろうか。どこかに情報は転がっていないものだろうか。

 しかしながら、HDDのアクセスが速くなったのか、レジストリが軽くなったのか、起動が今までより3割ほど速くなったのでなかなかに快適である。

 今回の情報収集でクロックアップのねたも転がっていた。
 内容的にはできない話ではないが、ただでさえバッテリーでの稼動時間が短いので、速度に不満を感じるようになってからでも遅くはないだろう。放熱の問題もあるし。
 

最後に

 この記事を参考にして改造を行おうと思う人がいたら、私のやった手順だけではなく、最初のほうに書いた情報や、各種情報を仕入れて、いろいろ試してほしい。
 私のやった手順が正しいものとは限らないし、気付かずにやった手順もあるかもしれない。何が効果的だったのはやった本人もよくわかっていないのである。
 なかなか一筋縄では行かないマシンである。

 それにしても一つの改造で二回分のねたになるとは、なかなかに楽しませてもらったものである。

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