三菱製のAMITY CN2、通称あみちゃんというコンピューターを使っている。
これを買う前は、同系列のSOTECから出ていたWinbook Trim133、通称とりむくんを使っていた。
会社の若いやつが出張に行くというので、とりむくんを貸してあげたら結構気に入ったようなのでそのまま仕事用に使わせてあげた。ころあいをみて「そろそろ買わないか?」と持ちかけた。既に彼の現場作業には必要な状態になっていたので商談は成立した。で、買ったのがAMITY CN2。2の付かないただのCNだと、とりむくんと全く同じ物。
AMITY CN2 何が違うかというと、CPUがノーマル133MHzからMMX166MHzになり、HDDが1GBから2GBになった。最も重要なのは画面が600×480から800×600になったこと。
そう、VBとかをいじってみたら、いろんなウィンドウを表示するために、画面が狭くてどうしようもなかったのである。
持ち運び用のコンピューターを選ぶ基準として、1.小さくて軽いことといったところ。
2.無理なくキーが打てるキーピッチであること
3.かな入力なので右側のキーが小さくなっているのは言語道断
4.シリアル、パラレルのコネクタが標準サイズであること
5.カードスロットはTYPEIIIあるいはTYPEII×2であること特に4番目の項目は、仕事でシリアル通信とかをよく使うので、非常に重要である。ほとんどの小型薄型ノートはこれでふるいにかけられてしまう。
ねじがあったのでついつい開けてしまった、というのは7割ほど嘘で、登録はがきに「なんか動作が不安定みたいだ」と書いたらサポートから連絡が来て、「マザーボードの不良の可能性があります。詳細を教えてください」ということで、手紙や電話で連絡をとったところ、やっぱり「修理に出してください」ということになった。
で、戻ってきたら何やらカードスロットにカードを出し入れするのがやりにくくなっていた。使えないわけじゃないのでわざわざ修理に出すのも面倒。どうなっているのかちょっとみてみようと思ったのである。それにしても三菱のサポート、「現象を確認しました」との報告だったけど、使っていてもめったに出ないような現象をどのように確認したのだろうか?。
特定のロットのマザーボードに不良があったというのは想像がつくけど、突っ込まないことにしておこう(笑)。
最近はやりの2,000年問題に対しても、ちゃんと手紙が送られてきて対処方法が書いてあった。サポートとしてはかなり親切なほうではないだろうか。
M$社(仮称)が新製品を買ってくださいメールを送るわりにはバグフィックス情報を全く流さないのに比べると、かなりいい感触をもってしまう。
上半分の写真。右側のを見ると、内部の樹脂にはメッキ塗装がされている。ノイズを外部に放射しないための対策。
下半分。筐体手前の部分はバッテリーが入る場所。
筐体の内側に金属板。コネクタの外側がちゃんとシールドされるようにその部分がバネになっている。さらに右の写真にもあるように、もう一組の金属板と絶縁シート。なぜに二重構造?。ノイズ対策にはかなり気を遣っているのだろうな。意外と使いやすいキーボード。当然右側のキーも同じ大きさ。
キーボードの裏側も金属板になっている。ノイズ対策とキーボードに強度を持たせるためと思える。
スペースバーの上の方にある ぽっち がトラックポイント。スライドパッドより使いやすいと思う。ただ、センターが出ないときがあり、時々勝手にじわじわとマウスカーソルが移動することあり。
下側に出ているフラットケーブルははずすのは簡単だが、さしこむのはちょっと面倒。下手をすると曲げてしまう。ラジオペンチにビニールテープを巻きつけて傷が付かないようにして丁寧にさしこむとよい。
これがかんじんの基板。左が上面、右が下面。
HDDの高さは7mmくらい。キーボードとの隙間を埋めるために高さ3mmほどの緩衝材が貼ってある。10mm以下の厚みのHDDなら取り付けは楽勝。さすがに12.5mmのは無理だと思える。わずかにキーボードが浮くはず。今回の目的であるカードスロットは右上のシールド板の下。ねじ止め等ではなく、カードのガイドの金属も基板に半田付けされていたために、位置を合わせなおすことはあきらめた。そのままではくやしいので、ラジオペンチで内側に出っ張っているガイドの板を少し曲げて、多少はカードのだし入れはやりやすくなった。
このシールド板、中央下側に四角いへこみが見えるが、ここで熱伝導性の両面テープでCPUにくっついている。シールド兼放熱板という、へらへらしているわりには頑張っているやつである。左下に何かがぶらさがっているが、これがスピーカー。せこいスピーカーなので音もそれなりにせこい。しかし、持ち運び用のノートパソコンにはなから音質は求めていないのでこれで充分。
中央にICが3個ほど乗っている基板が見えるが、これが増設メモリー。もともと32MBがオンボードで乗っているが、それに64MBを追加して96MBにしてある。ノートの場合、メモリースロットの余裕がないので、最初から積めるだけのメモリーを積んでおいたほうがいい。
基板の裏側には部品がびっしりと乗っている。
この写真では見えないが、ジャンパー線が何本か飛んでいる。やっぱり何か不具合があったんだろうな。
下側中央やや左よりに、半透明のシートがくっついているのがCPU。なぜかシートの中央が四角く切り抜いてある。ここからIntelのロゴが見えるというのは単なる偶然だろうか?。さて、ここまでばらすのにはずしたねじの数は合計9本。少ないとはいえないが、それほど多いというわけでもない。
ちなみに両側にある四角い部品はどこにも固定されていない用途不明の部品である。(後日、オプションの外部バッテリー固定用と判明)
液晶パネルの蝶番の下付近に穴が空いており、そこからこの部品のねじ穴が見える。多分、盗難防止グッズを取り付けるための穴なんだろうけど、何かに使えそうな気がしないでもない(笑)。
下地に何か数字が見えるような気がするが、それは気のせいなので気にしないでほしい。最近のカレンダーは紙も薄くなっているらしい。速度的にはちょっとのんびり屋のあみちゃんであるが、あくまで持ち歩き用と割り切っているし、出先で愛敬を振りまいてくれているので、それなりにかわいいのである。
そのうちに容量の大きいHDDをつけてあげよう。
2003/08/04追加
TPS30を買ってからというもの、会社でのデジタルカメラ画像取り込み専用マシン、もしくはお出かけ時の留守番PCとなってしまったあみちゃん。
留守番サーバーとして使っている際、連続したアクセスがあるとHDDのアクセスが止まらなくなり、反応が非常に鈍くなってしまう。
裏で動いているCGIの処理がアクセスに追いつかないのである。
運が悪いとそのままハング、運がよくても限りなくハングに近い状態。
他のアプリを起動するのに数分を要するというのはやはり正常ではない。
そんなわけで、多少でも速くしてあげようとクロックアップを試みる。
クロックアップができるというネタは以前より仕入れていたが、どうせお出かけようなんで速度はそれほど要求しないし、それよりも少しでもバッテリーの持ちがいいほうがいいということでやらないでいたのである。
しかし、現実に処理速度が追いつかないとなると多少でも速くしたくなるのが人情である。
CPUの近くにある本来部品がついていると思われる場所を半田でショート(本当は抵抗をいれたほうがいいのだけど)し、もう一ヶ所の部品をはずす。
はずすといってもいざというときにもとに戻せないと困るので、半分だけずらして取り付けておく。
この部品、1mm×0.5mmというゴマ粒よりも小さな部品。
会社にある実体顕微鏡を使えばそれほど難しくないのだが、急に思いたってやったためにそういう準備はしていない。
それでもなんとか肉眼で処理できた。
具体的なやり方は他のページを探してもらうとして、結果として166MHzが見事233MHzになった。
あみちゃんのシリーズとしてあとに出たのが200MHz、そのあとに企業向けとして出たのが233MHzだったと記憶している。
233MHzのものは放熱にヒートパイプを使用していたが、私のあみちゃんにはそんなものはない。
200MHzで妥協するという手もあったが、どうせやるなら最高速を狙う(笑)。
さすがに不安なので2時間ほどCPU使用率100%の計算をやらせてみたが、ハングすることなく計算を終えた。
30℃を越える環境での結果なので、実用としては十分安定しているとみていいだろう。
ただし、発熱はかなりのものがある。
キーボードをはずして放熱板となっている板に触るとやけどをしそうなくらいに熱い。
当然底面も熱いので、冗談抜きに低温やけどに対する注意が必要となる。
166MHzが233MHzになると、確かに速くなったのは実感できる。
しかし、諸栓233MHz、遅いということには変わらない(笑)。
肝心のCGI処理もやはり改善しなかった。
ひょっとすると96MBのメモリーでWindows2000を動かしているのが無茶なのか。
約7,000円出してメモリーを買えば、カタログスペックを大きく越える256MBまで使えるのだが、今更あみちゃんに投資するというのもちょっとねぇ。
それにしても、クロックアップもできるしメモリーも増やせるという謎のスペックはすごいものである。
ということで、自宅サーバーとして10日間連続運転もこなしたけど、やっぱりかなり熱いので一月ほど使って200MHzに落としましたとさ(笑)。