学習リモコン

 なんにでもリモコンを付けるのはシャープの得意技のはずなのだが(笑)、AV(not Adult Video)機器などには必ずといっていいほどリモコンがついてくる。
 以前は「基本的には本体での操作だが、よく使うものに関してはリモコンで操作できる」という感じだったのが、今では「リモコンでの操作が主体で、本体では最低限の操作しかできない」というのが増えてきている。
 私の持っている家電品でも、ビデオ2台、テレビ、アンプ、CDプレーヤー、扇風機などにリモコンが付属している。
 そんなわけで、ふと気がつくと机の上に複数のリモコンがたむろしている事になる。

 リモコン達

 ビデオは同じメーカーなので、基本的な操作は共用可能だが、録画予約に関しては全く操作が異なるので、結局は2つのリモコンが必要となる。
 テレビはビデオのリモコンで問題なく使えている。
 CDプレーヤーは、最近買ったアンプが同じメーカーのため、アンプのリモコンにCDプレーヤーのリモコン機能が組み込まれている。
 扇風機は別物ということで(笑)。
 結局最低でも扇風機以外の3個のリモコンが常時机のすみを占領している。
 

学習リモコン登場

 そこで、学習リモコンの出番である。
 ハル・コーポレーションから発売されているクロッサム2+
 けっこう巨大なリモコンである。
 が、冷静に考えるとやや大きめのリモコンよりちょっと長くてちょっと幅があるだけである。
 複数のリモコンより占有面積は少ない。
 色は黒とシルバーの2種類がある。青っぽいやつもあるという噂をどこかで見かけたが・・・。

 どんなものなのかを簡単に説明しておく。
 その辺で売られている「ボタンの多いリモコンは使い方がわからないでしょうから最低限のボタンだけ用意しました」的な低機能リモコンとは違い、ボタンの数が多い。
 電源ボタン、UP/DOWNボタン、4方向のカーソルボタン、12個のチャンネルセレクトボタン、FWD、REW、BACK、SKIP、PAUSE、PLAY、STOP、RECなどのビデオやCDなどの基本操作用ボタン、その他に好きなように使えるファンクションボタン14個の合計41個のボタンがある。
 もちろんファンクション以外のボタンにも好きな機能を割り当てることができる。
 私の持っている一番新しいビデオのリモコンは、ボタンの数が多く(46個)、すべての機能を入れるのは無理があったので、あまり使わない機能は削除した。
 わかりやすさを重視するためにリモコンのボタンが増えるというのは、正しい方向なのか間違っているのか・・・。
 けど、テレビとビデオの機能を同時に使いたい場合というのは結構あると思うので、クロッサム2+にももうちょっとボタンの数が多くてもいいような気もする。

 さらに画期的なのが、中央に6面選択のロータリースイッチがあり、それぞれのボタンに対して各面毎に機能が割り当てられるので、合計で41×6の246通りのボタンを記憶させることができる。

 学習のさせ方も、思ったより簡単で、スイッチで学習モードに切り替え、学習させたいボタンを押した後にクロッサム2+の受光部に向かって他のリモコンから信号を送信するだけである。
 ボタン一つあたり数秒、手持ちのリモコンの主要機能をすべて学習させるのに1時間程度ですむ。

 また、ボタンに複合機能を学習させることもできる。
 あるボタンに、他の複数のボタンを連続して押したのと同じ動作を設定できるのである。
 この機能で注意するのは、複合機能を学習させるためには、複合機能を学習させるボタン以外に複合機能の元となる複数のボタンに既に信号が学習されている必要があるということ。
 つまり、複合機能用に一つ余分にボタンを使ってしまうので、ボタンの余裕がない場合にはこの機能は使えないこととなる。

 また、普通では見えないのだが、リモコンの信号発信用の赤外線LEDが通常のリモコンでは1個なのに対して、クロッサム2+では2個ついている。
 これはきっと、送信出力が強いというふうに解釈していいのだろう。
 たしかに、関係ない方向に向けて送信しても、装置が反応しやすい気がする。

 このように便利な商品なのだが、困ったことに、売っている場所がかなり限られているのである。
 大手家電品店のオーディオ関係の所にある率が高いが、○ジマとか○○ダなどの本当の家電屋さんにはまずないと思える。
 そういうところには低機能簡単リモコンしかないのである。

 秋葉原であれば、石丸電気(本体の存在を確認。ケーブルはなし)とかフジオン(扱いはしているらしいが在庫は不明)とかにあるが、私が買ったのは扱っているという噂を聞いたヨドバシカメラ。
 夜の7時すぎに電話して在庫を確認したところ、「在庫はないが、通常扱い品になっているので取り寄せは可能」とのこと。
 8時すぎに電話があり、「入荷しました。ケーブルもあります」だそうな。
 ラッキーである。他の店舗から取り寄せたらしい。
 ここなら全国的にも店舗数が多いので入手の可能性は高いだろう。
 ちなみに近所のビックカメラには見当たらなかった。
 (以上、2,001年5月時点)

 値段的にも、最近のちょっと立派なリモコンを修理するのなら(壊れた場合でも修理ではなく、新規購入になってしまうのだよなぁ)クロッサム2+を買ったほうがいいと思える値段である。

 使い勝手といえば、やはり専用に作られたリモコンのほうがいいに決まっている。
 表示もちゃんと印刷されているし。
 しかし、複数のリモコンを使い分けるとなると、それぞれに微妙に異なるボタンの配置に戸惑うことがある。(基本的な配置は統一してほしいぞ>V社)
 その点、クロッサム2+であれば、どの面でも「ボリュームはこのボタン」というように同じ機能は同じ場所のボタンに指定できるので、使いやすい面も出てくる。
 表示に関しても、シールが付属してくるのである程度は解消できる。
 なによりも、机からリモコンを落とすことが少なくなるのがいい。
 家族のいる方には「自分専用リモコン」としての価値はあるのではないだろうか。
 

 と、いうのは一般向きの話。

 実は、ビデオのタイマー予約が結構面倒なので、ノートパソコンのIrDAを利用してリモコンの代わりができないかと探していたところ、IrDAは通常のリモコンと規格が違う出力が弱いなどで、目的を達成するのは非常に困難、というか、事実上不可能ということになった。
 そこで、外部接続タイプのリモコンを探すわけだが、コンピューターで制御できるものとなると外付け赤外線発信器的なものとなる。
 ところがクロッサムの場合は、単独でもリモコンとして利用できるのである。
 いや、リモコンなのだけどコンピューターと接続可能といったほうが正しいのだが。
 いずれにせよかなり変わった製品であることは確か。

 さて、コンピューターと接続してみる。
 接続するには専用ケーブルが必要である。
 まずはハル・コーポレーションのホームページよりクロッサムエクスプローラーというソフトを落としてくる。
 少なくともこれは入手しておき、学習した内容をバックアップしておくことを奨める。
 このソフトでできることは、クロッサム2+のデータのアップロードとダウンロード、ボタンの入れ替え、コンピューターから指定ボタンの信号の発信を行うなど、かなり限定されている。

 しかしながら、制御方法が公開されているので、いくつかソフトが公開されており、私の目的と同じソフトがハル・コーポレーションのページのリンクから入手できる。

 まずAVTクロッサムというのを試したが、シェアウェアであるために機能制限があり、使い勝手も私の好みとはちょっと異なる。(けっして性能が悪いという意味ではないので、誤解をしないように)

 私の好みに近かったのがAVMというプログラム。フリーウェア
 ただ、予約の指定が曜日毎のファイルであり、特定の日を指定しての予約ができないのが難点である。

 そこで、脳の老化を防ぐためにも自分で作ってみようとチャレンジしてみたのである。
 そんなわけで、私の作ったプログラムはAVMによく似ている
 AVMの仕様が私の好みに近いのだからしょうがない(笑)。
 

ソフトのノウハウ

 クロッサムの制御のやり方は、ハル・コーポレーションのホームページにて公開されている。
 しかし、実際の動作はそのとおりではないので、プログラムを作る人はいろいろと試行錯誤をして苦労したようである。
 そんなわけで、似たようなプログラムを作ろうとしている人の参考になればと、私が今回プログラムを作った際に気付いた点をメモしておく。
 もちろん、これは私が独自に導き出した結果で、メーカーが保証/推奨するものではないし、メーカーサポートの範囲外であることを最初に断っておく。
 

シリアルの制御

 私が使っている開発言語はVisualBASICのVer5、さらにLearningEditionというVBを初めて使う人のための、機能的には体験版みたいなものである。
 簡単なプログラムを作るにはこれで十分だが、ちょっと凝ったことをしようとすると「このバージョンではできません」攻撃を受けてしまう。
 そんな制限事項の一つがシリアル通信。
 シリアル通信を行うプログラムは既にインストールされているので、シリアル通信用のドライバもPC内に入っている。
 しかし、「あんたの持っているライセンスじゃプログラムには使えないよ」ということで、小西 仁志氏の作成されたシリアル用のドライバ(コントロールというらしい)HKSerial.ocxを使用させてもらった。
 もちろんフリーウェアである。

 他にもクロッサムの制御に特化した専用ドライバも AVTクロッサム の作者が公開しているが、シェアウェア(ほとんどの機能はフリーで使えると書いてある)であるうえに、どうせやるのなら自分で動作を調べたいというのがあったので、このドライバを使わない方針とした。
 自分で調べたほうがおもしろいしね。

クロッサムからの応答

 公開されている資料によると、クロッサムに対してコマンドを送信するとほとんどのコマンドに対してクロッサムからOkという返事が返ってくることになっている。
 しかし、実際には返事の来ないコマンドのほうが多い
 必ず使う/tコマンドは返事が返ってこない。
 クロッサムの接続を確認する/cコマンドは返事が返ってくる。
 すべてのコマンドを調べたわけではないので、この辺は各自調べてほしい。
 ソフトを作ろうというのなら、このくらいの動作確認はできないといけないのである。
 なんのことはない、ハイパーターミナルなどの汎用通信ソフト(私はEmTermを使用。DOSならCCTがお奨め)を立ち上げて手動でコマンドを送って様子を見るだけである。

送信コマンドの動作

 送信コマンドを送ると、クロッサムが一定時間リモコン信号を送ってくれるものだと思っていたらそんなことはなく、送りっぱなしになっている。
 これはまずい。
 どうやったら送信を止められるのか、どこにも書いていない。
 いろいろ試しているうちに、/cを送ると止まることがわかった。
 しかし、/cを送っていいものかどうかはわからない。
 こういう場合はメーカー純正ソフトのクロッサムエクスプローラーの動作を見るのが一番の早道である。
 簡単なシリアルモニタ(ハードウェア)を作成し、クロッサムエクスプローラーがどのように制御しているのかを見たら、単にCR(改行)コードを送っているだけであった。
 あとは送信コマンドを送ってから送信停止のCRを送るまでの時間を決めればいい。
 ビデオデッキやアンプを相手にいろいろ試したところ、ちょっとくらいリモコンの向きがずれていても確実に反応するのが0.3秒、ボリュームの微調整などで短くボタンを押した場合が0.2秒くらいであった。
 デフォルト値は多少余裕を見て0.35秒に設定した。
 0.5秒にするとまず間違いなく動作するが、ここまでは必要ないと思える。

時々反応しない

 一通りプログラムを組みあげて動作を確認していたところ、時々クロッサムに対してコマンドを送っているのにクロッサムが反応しないことがある。
 どうもいつも同じボタンの指定で失敗しているようなので、違うボタンを指定して試してみたが、やはり同じである。
 最初のコマンドとWAIT後のコマンドに失敗する。
 で、同じ動作をクロッサムエクスプローラーを使って手動で試してみると、確実に動作する。
 さすがメーカー純正、まず失敗をしない。

 こういうときは、前述のシリアルモニタを用いてクロッサムエクスプローラーの動作を参考にする。
 どうやらコマンド送信前にCRを送っているようである。
 CRを送ってからコマンドを送るまでの待ち時間は見た目で0.2秒。
 いろいろ調整してみたところ、0.05秒くらいでも大丈夫のようである。
 Windowsのタイマー割り込みは、0.001秒単位で設定が可能だが、実際には約0.02秒刻みでしか割り込みがかからない。
 そんなわけで多少余裕を見て0.07秒に設定した。

 私の推測であるが、クロッサムはボタンを押しおわって一定時間が経つと消費電力を下げるために内部のCPUがスリープモードになるのではないだろうか。
 そして、ボタンが押されるか、シリアルでコマンドが送られてくるかするとCPUが通常動作に復帰してリモコン信号の送信処理を行う。
 つまり、先程の0.05秒というのは、CPUが外部からの刺激を受けて起動するのに要する時間だと思える。
 そのため、CPUがスリープに入っていた場合、コマンドの最初の1文字が起動の合図に使われて読み飛ばされるのだと思える。
 余談であるが、消費電力をおさえたCPUほどこの時間が長い傾向にある。
 この処理を入れてから、動作は確実となった。

 なんとなく、リモコン信号を送りおわってからCPUがスリープに入るまでの時間は数秒程度のような気がする。
 したがって、連続してコマンドを送る際には、毎回CRを送る必要はない。
 また、デバッグ用のステップ実行モードでは、動作の確認のためにコマンドを送る間隔が開くとスリープに入る可能性があるので、この時には毎回CRを送るようにしている。

 シリアルモニターに関しては、機会があったら紹介する予定である。
 回路というよりはケーブルを作っただけなので、コネクタとケーブルさえ入手すればあとは半田づけをするだけという簡単なものである。
 本来のRS232Cの規格をちょっとだけ無視したいんちきなものであるが(笑)。
 

接続確認

 /cコマンドでクロッサムが接続されているかどうかを調べることができるのだが、上記の要因で一発で返事が返ってくるとは限らない。
 また、/cコマンドを送ってからOKが返ってくるまでの時間も考慮しておく必要がある。
 この時間が短いと、OKが返ってくる前に「未接続」と判断してしまうし、長すぎるともし接続されていなかった場合の待ち時間が長くなってしまう。
 返事が返ってくるまで無限ループをかかせていたりすると、クロッサムが接続されるまでず〜〜〜〜っと無限ループを回っていることになるので、時間で制限をかけておく必要がある。

 最初はまめに接続確認を行い、ほぼリアルタイムで接続状態がわかるようにしようと思ったのだが、前記のスリープの件で「まめに接続確認をするとせっかくスリープになっていたのを起こしてしまうことになる」のではないかと考えた。
 つまり、余計に電力を消費することになり、電池の持ちが悪くなるということである。
 実際はどうかはわからないが、可能性があるのならそれを回避できるようにしておくのが好ましいので、デフォルトでは起動時とコマンド送信直前に接続の確認をするようにした。
 杞憂だった場合に、1分単位で接続の確認をするように指定もできるようにした。

 また、クロッサムの制御に限った話しではないが、コマンド送信後に応答を待つような場合、受信バッファをクリアしておかないと、コネクタの抜き差しや、以前のデータの残りなどで正しく応答を受信できないことがある。
 

不満な点

 このようになかなか便利でおもしろいクロッサム2+だが、使ってみて不便と思える点もいくつか出てきた。
 まぁ、技術的に難しい点もあるだろうし、矛盾しているものもあると思うが、気になったものを素直に書いてみる。

 まず、6面のうち1面を選択するためのロータリースイッチ。
 やや奥まった位置(というか、本体のボディが盛りあがっている)にあるため、操作しにくい。
 それと、どこが1面なのかがわかりにくい。
 実は1面を示す突起が上の方(先端側)についている。
 写真でもその突起がわかると思うが、この位置は天井に照明があるとリモコンをやや上に向けて持った時にその位置がちょうど影になるので見えにくい。
 それに、視線が操作ダイヤルの方に行っているのでいっそう気付きにくいのである。
 写真でははずしてあるが、実際にはこの上に透明のカバーがつく。
 もっとも、「1面」を意識するのはコンピューターから操作を行う場合のみで、通常の使用であればどこの面だろうと関係ないといえば関係ないのだが。
 できることなら、スイッチの手触りだけでわかるようになるとありがたいのだが。

 下側にある再生関係のボタン。
 本体が大きいので、その辺りのボタンは操作しにくい。
 配置の関係上、しかたが無いのだと思うが。

 接続ケーブルのコネクタ位置。
 上のほうにある写真のとおり、横から出ているのでケーブルを繋げた状態だと操作がしにくい。
 下の方から出てくれたほうがいいと思う。
 それに、このコネクタを使うときには電池ケースののふたをすこし開けた状態にしないといけないので、先程の再生関係のボタンがいっそう使いにくくなる。

 本体とは関係ないが、接続ケーブル。
 途中にある信号レベルの変換をしていると思えるが、クロッサム2+に近いところにある。
 これだと、ケーブルを繋げた状態でクロッサム2+を手に持って操作をしようとすると非常に邪魔くさいうえに、コネクタやケーブルにもストレスがかかるので、できることならPCの近くにしてほしい。
 TTLレベルで長い距離を引っ張るのを嫌ったのだろうと思うけど、それならば本体にRS232Cドライバを内蔵して、ケーブルは本当のケーブルのみにしてほしかった。
 コストの絡みがあるのだろうけど・・・。

 電池
 できることなら単三にして電池寿命を伸ばしてほしかった。
 けど、それほど気にする問題でもないのかもしれない。

 制御方法。
 直接クロッサム2+には関係無いのだけど・・・。
 ホームページの表を正しくなおしてほしい(笑)。
 それと、クロッサムエクスプローラーに初期化機能もつけてほしかった。
 クロッサムエクスプローラーの各ボタンのプロパティの「内容」だが、表形式にしてもらえると記入がなのだけど。
 

最後に

 不満点もいろいろ書いたが、機能としては個性的で類似品が見当たらないものであり、いったん製造を中止したもののユーザーの要望で復活したというのもうなづける。

 自分でタイマープログラムを作ったこともあり、かなり気に入っている。


(「怪傑ジアーラ」は架空の番組です(笑))

 ビデオデッキの使いにくいタイマー予約より、テキストファイルで簡単に予約を編集できるのは便利である。
 「今週はお休み」の番組も、単にコメントにしておけば翌週には簡単に復活できるし、放送時間の変更だって対応が簡単である。
 停電があった場合でも、予約内容が失われることはない。
 デスクトップでも、私のPCのように大元の電源が入ると同時にOSが起動できるものであれば、スタートアップに入れておくことで停電があっても予約動作を継続できる。
 ノートパソコンであれば1〜2時間の停電でも気にならない。
 今ではビデオ本体の録画予約は全く使わず、自作プログラムにすべてまかせている。
 なにしろ絵の苦手な私がアイコンまで作ったのである(笑)。

アイコンが欲しい人ここからダウンロード!!(笑)
 プログラムもこのホームページにて公開しているので、クロッサム2+を購入した人はぜひ試してほしい。

 最初のほうにいろいろリモコンとしての利点を書いたが、結局私のクロッサム2+はノートPCと組み合わせてタイマー予約用の専用外部デバイスとなってしまい、テーブルの上には相変らずリモコンが3個転がっている。
 もう一つ買わないといけないかも(笑)。

 なんにせよ、この手の商品は貴重なので、メーカーとしても頑張って作りつづけてほしいものである。

Crossam2+ USB

 さて、いつの頃からかハル・コーポレーションのページが見れなくなってしまい、クロッサム2+ももう手に入らないのかと嘆いている人もいるかと思う。
 しかし安心してほしい。
 この写真の左側が現在売られているモデルである。
 右側は旧モデル。

 そう、新しくなって売られているのである。
 それも今風にUSB対応となって。
 製造元が杉山エレクトロン、販売しているのがIDEAと言う会社。
 ホームページもちゃんと存在しているし、ハル・コーポレーションのページにあったソフト類もちゃんと引きつがれている。

 外観は全く同じといっていいだろう。
 違うのは本体下にある型番の文字くらい。
 色はこの色しかないらしい。
 おそらく、今までクロッサムを扱っていた店はこれも扱っていることと思われる。


 旧モデル(右側)がHALのHMR-2001なのに対し、新しいモデルはIMR001 USBとなっている。
 使い勝手も全く同じ。

 ただ、その名の示すとおりUSB対応になっているため、USB用のインターフェースケーブルが付属している。
 しかし、このケーブルは1m程度しかないため、延長ケーブルが欲しくなる。

 PCから見た場合、このUSBはシリアルポートとして扱われていために、私の自作ソフトも今まで通り使えることが判明。

 コネクタ形状が旧モデルと全く同じなので、ひょっとしたらそのまま差し替えできるのかと思って試したが、やはりだめであった。
 メーカーの返答では、USB用のインターフェースとなっているために、コネクタ形状は同じでもそのまま使うことはできないとのこと。
 どうせなら、本体には全く手を加えずに、USB-シリアル変換ケーブルを使う方式にしてくれたほうが嬉しかったのだが。

 付属CDにはクロッサムとデータ送受信するためのソフトがついているのだが、なぜか旧モデルを認識してくれなくて学習データのコピーにつまづきそうになったが、ラッキーなことにクハル・コーポレーションで配布していたロッサムエクスプローラはCOMポートを切り替えることでそのまま使えたので、無事リモコンデータのコピーも完了。
 クロッサムエクスプローラはファンクションボタンのサイズに合わせたプリントアウトもできるため、付属ソフトよりも便利かもしれない(笑)。

 USBになっての問題点としては、232Cと違って簡単にデータのモニターができないので新規に制御ソフトを開発する人はかなり困難だろうと思えること。
 けど、ソフトを作る人はごくわずかなのでそれほど問題にならないのだろうな。

 自分で言うのもなんだが、クロッサム2+と自作ソフトのCrossam Timerの組み合わせでの録画予約は非常に便利である。
 複数のAV機器を一つのリモコンで集中管理できるのだから。
 最初の設定がかなり面倒だけど。

 しつこいようだが、この手の商品は貴重なので、メーカーとしても頑張って作りつづけてほしいものである。


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