ウンケイ、ウークイ、エイサー

奥武島

奥武島からの風景
 8/25〜9/1の8日間、沖縄に行ってきた。残念なことに遊びではなく出張である。
 この仕事の関係で既に何回か沖縄へ行っている。泊まっている宿は南部の奥武島(おおじま)にある民宿。顔なじみになってしまっているのでかなり居心地がいい。
 場所としてはひめゆりの塔とか平和祈念公園とかがある場所より少し北側、知念村までは行かないくらいにある玉城(たまぐすく)村。

 一周するのが丁度よい散歩コースという程度の小さい島。島といっても橋でつながっているので交通の便はそんなに不便ではない。
 ただし、歩いて行こうと思う範囲にはコンビニはない。もちろん食堂等も限られる、かなりへんぴな場所である。

 海岸線のほとんどはサンゴ礁でざくざくになっており、遊泳はもとより歩くのにも注意が必要。取り残された潮だまりには魚が泳いでいる。


潮の引いた海岸に緑が  これは植物なのか海草なのか?

 でも、ダイビングを楽しんでいる人もいるし、民宿の近くにはグラスボートもあるのでそこそこ有名な観光地らしい。
 グラスボートは沖縄の海を覗くには最適である。予想以上にたくさんの魚がボートの下に集まってくる。乗り物に弱い私はしっかり酔ってしまったけど。それでも一見の価値はあると思う。
 

エイサー

 ウンケイ、ウークイの時期と来たら、ここ沖縄ではエイサーである。地元の人の発音を聞いていると「エイシャー」と言っているようだ。

 8/25日の夜、島中に太鼓の音が響いている。リズムとしては「パパンがパン」といった感じ。時々リズムが変わる。何事かと思ったら「ああやって島中踊り歩くんですよ」と民宿のおばさん。
 民宿の前にくると踊りを始める。これがいわゆるエイサーというものらしい。
 商売をしている家の前で踊るらしい。

こんな感じで踊り歩く
 太鼓のリズムとかけ声、めりはりのある動作がなかなかかっこいい。夜中を過ぎても練り歩いていた。
 「昔は一晩中練り歩いていたんですよ」という民宿のおばさん。最近は島にマンションとかもできてきて、一晩中騒いでいると苦情がでるとか。
 翌26日の夜も、少しおとなしいが似たような感じ。

 27日の夜は島のエイサー祭り
 最初は子供たちの参加する盆踊り。とは言ってもかかる曲はアルプスの少女ハイジ、おばQ音頭、ペンギン音頭?、おそまつくん音頭、今風〜沖縄民謡〜ハワイアンと変化するよくわからない曲、炭坑節もかかっていたがのりが悪い。
 全体に振りつけもちょっと不思議。今時の盆踊りはこんな感じなのか、それとも沖縄だけのものなのか。
 少なくとも新潟の盆踊りのスタンンダードである新潟甚句、新潟おけさ、相川音頭、花笠音頭、佐渡おけさはかからなかった(笑)。

 次にさんご娘の子供たちの登場。三線を引きながら民謡?を披露。

さんご娘たち
 お次は青年エイサーの部と称し、奥武島青年会の人達がエイサーを披露する。
 民宿の前で踊っていたの以外にも踊りのレパートリーがあるようで、何種類かを踊っていた。
 写真ではわかりにくいが、手前と向こうに男子が、間に挟まれるように女子が踊っている。
 赤い太鼓をたたいているのがリーダー格で、みんなあこがれるらしい。

 プログラムでは続いて花火大会となっている。
 こんな広場でどんな花火大会をするのか興味深々。なにしろお盆休みに新潟の花火大会を見てきたばかりなのだ。
 広場のところどころに市販の吹きあげ型の花火を置き、火をつける。打ちあげ型の花火も結構打ちあげている。

これが花火大会
 そのときににぎやかな音楽がかかり、若者たちは花火の中でディスコよろしく踊りまくるのである。投げこまれる爆竹に騒ぎながら踊る姿はなんとなく「猫じゃ猫じゃ」を連想させる(笑)。
 これが祭りだと知らされていなければ、はっきり言って暴走族の集会である(笑)。

 祭りはこのあとも踊りの部、再び青年エイサー、大人の部と続いたらしいが、私は宿に戻った。何しろこの時点で23時が近かったのである。

 宿に聞こえてきた音によると、23時過ぎからゲーム大会(多分一気飲み競争)となり、夜中過ぎまで続いた模様。
 明け方の4時になってもどこかからカラオケのような音が聞こえていた。元気である。
 次の日の朝「今日は本番でもっとすごいんですよ」と宿のおばさん。おいおい。
 さすがにその日は徹夜勤務だったので宿には戻ってこなかったけど。

 日曜日には各地でエイサー祭りがあり、次の週末もやはり那覇などの街で各地の青年会が集まってエイサー大会が開催されるとのこと。本当に元気である。
 

ハイビスカスティー

 仕事で徹夜をして朝ご飯を食べに宿に帰ると、食後におばさんがハイビスカスティーを出してくれる。
 カップにハイビスカスの花びらを入れお湯を注ぐ。レモンとかライムの柑橘系を絞ってかき混ぜると鮮やかな透明感のある赤色にかわる。

左がお湯を入れた状態、右がレモンを絞ったあと

 これがなかなか体が暖まるのである。夏に体を暖める必要はないのだけど(笑)、元気が出てくるのは確か。味はほとんど無いので、はちみつなんかを入れたらいいんじゃないかと思う。ゼリーを作ったらきれいだろうな。
 ハイビスカスティーは沖縄ならどこでも飲んでいるというものではないらしい。チャンスがあったらぜひ飲んでほしい。
 

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