家電品というのはネジが外から見えないように作ってあるものである。
いかにも「このネジをはずしたら分解できるよ」などという造りなのはIOデータのUSB接続のHDDで、これはこれで簡単にHDDの交換ができて便利だったりするのだが、この洗濯機はちゃんとネジが隠してある。
大体この手の隠しぶたを開けると中にネジがいる。
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ちなみにこの給水口のところもこんな構造になっているが、この中にはネジはない。
他のネジをはずし、ここを開けることでその隙間分表面パネルがスライドし、パネルが外れるようになっている。ということを今回初めて知った(笑)。
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で、パネルをはずすと基板が見える。
と簡単に書くが、実は基板がこんなところにあるとは思ってもなく、背面の板金をはずしたりしていたのは内緒。さらに、その板金を止めているネジが一つバカになってしまったのも内緒。
さて、それじゃあ基板を改造しようかなどと思ってよく見ると、基板は樹脂で固められていていじることができない。
うーむ困ったといろいろ眺めてみると・・・。
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なんと、給水口のところにある電磁弁はファストン端子ではないか。
写真中央やや左の白い部分がファストン端子の入っているコネクタ。
ということは、この弁を動かしている電気をもらえば給水タイミングに合わせてポンプを動かすことができるわけだ。
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ということでホームセンターに走り、端子と圧着工具を買ってくる。
で、作ったのがこんなケーブル。
端子と端子の間に入れるためにオスとメスのコネクタを接続し、一方から外部に電気を取り出すための線を分岐させる。
ま、こんなところにある電磁弁だからAC100Vで制御しているに決まっている。(一応確認したけどね)
というわけでこんなこともあろうかと会社から100Vで駆動するジャンクのリレーを拾ってきていたのである。なかなかいい読みだな。
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こんな感じで本来の配線と電磁弁の間に作ったケーブルを入れこみ、分岐の先はパネルの隙間から外に出してリレーのコイル側に繋げておく。
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リレーの方はこんな感じ。
生意気な事にリレーソケットを使っているんでリレーの交換も簡単。というか、一回の洗濯で数回のON/OFFなんで、交換する必要があるほどの回数を使うのかどうか。ま、ジャンク品だから交換も考えておこうというわけだ。
そういうソケットも実はジャンク品。
リレーの接点側でAC100VをON/OFFするので、接点にはACプラグとコンセントをそれぞれ繋げておく。
たまたま複数接点のリレーを拾ってきたので、AC100Vは両切りである。思いっきり自己満足の世界。
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そしてポンプを繋げるとこんな感じとなる。
これでコンセントにプラグを差し込んでポンプのスイッチを入れておき、洗濯機に繋がっているホースの蛇口を閉じておけば、わざわざ人間様がスイッチを切り替えに行かなくても自動的に必要な時に風呂の残り湯を汲みあげてくれる。
ポンプのスイッチをOFFにして蛇口を開けておけば従来通り水道の水を使うこともできる。
さて、大成功に思えた今回の改造だが、最後のすすぎくらいは水道水でやりたいところなので、やはりそのタイミングでポンプと水道を切り替えにいかないといけない。
うっかりこれを忘れると残り湯ですすぎをするはめになってしまう。
もうちょっと真剣に制御回路を設計すればこの辺もなんとかできるとは思うのだが、さすがにそこまではやる気がない。
少なくとも洗濯機までの往復回数が大幅に減ったので、今回の改造は中成功ということにしておこう。
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