台湾出張
会社に提出する出張報告書を書くつもりで書きはじめたのだが、どうにも会社に提出するには問題がありそうな方向に入ってしまったので、多少手を加えてここに公開することに。
2003/02/25
横浜から成田エクスプレスに乗り成田空港まで。
1.5時間眠りっぱなし。
電車の時間の関係でかなり早くつく。
日本出発直前にふさわしく、マクドナルドのダブルチーズバーガーセットで昼食。
時間はタップリあるのだからべつになんでもいいんだけど、高くてまずいものを喰わされたらたまらないので安心価格の店を選ぶ私は小心者。
いつもなら「ダブルチーズバーがーはチーズ抜きでコーラはLにして氷なし」とかいうのだけど、なんか面倒なんでやめとく。
普通の店だとセットのサイドメニューも選べるはずなんだけど、ここではそういうメニュー構成はないようだ。
外人さんもいるんでややこしくなるのを避けているんだろうな。
成田で飛行機のチケットを受け取るはずなのだが、てっきり旅行代理店が店を構えていると思ったらどこにも見当たらない。
これだから田舎者は困る。
引き換えの用紙をよく見ると、カウンター番号が書いてある。
航空会社のカウンターと同じ場所にあるらしい。
なんとかチケットを入手し、そのまま航空会社のカウンターで搭乗手続き。
適当に時間をつぶす。
文庫本を持っていったのだが、ワンダースワンにしておけばよかった(笑)。
道に迷う危険性があるのでハンディGPSのeTrexを持ってきていることだし。
飛行機が離陸してしばらくするとおつまみが配られる。
スチュワーデスさん(フライトアテンダントというんだっけ)が何やら話しかけてくる。
「∞$☆□§▼※○!¢【〒¥△」
うーむ、中国語。わからん。
状況からして「飲み物は何にします?」と言っているのだろう。
ウーロン茶とオレンジジュースがあるのはどこでも同じだろう。
トマトジュース(キリンと書いてある)も存在を確認した。
あとは酒類があるようだ。
ということで、頼むのはいつもの(笑)「紅茶」。
「こうちゃ」というと通じない。「てぃー」も通じないような。
「ぷりーずすぴーくじゃぱにーず」とかいってもなんか通じていない。
思わず「紅茶が欲しいんだろも、あんろっか」とか言いそうになってしまう。
もう一度「てぃー」というと「ちー?、ちょとまてね」と言って次のお客の対応を始める。
とりあえずおつまみをポリポリと。
生ぬるい味の柿の種と1.5cm角のせんべいの詰め合わせみたいなやつ。
新潟生まれの私にこんなまずい米菓子を出すのか、キャセイ航空。
しばらくしてお茶が来た。
紅茶ではなくお茶が・・・。
やっぱりせんべいにはお茶だよな。
なんか、左後ろに富士山が見えるとかアナウンスをしているような気がするが、窓から見えるのは飛行機の翼。
わずかに下の景色が見えるが、雲ばかり。うーむ。
諸栓ディスカウントのチケットだもんな。
うとうとと寝ていると、隣の人のところに何やら食事が運ばれてきている。
他の人のところには何も来ていない。
特別に注文したのだろうか?
またうとうとしていると、フライトアテンダントのねーちゃんが話しかけてくる。
私と話しをしたいわけではないようだ。
どうやら食事の種類は何がいいか聞いているらしい。
早口なんでさっぱりわからない。
「えーと」とかいっていると、今度はややゆっくりと「ちきんらいす?orぽてと?」と言っているように聞こえる。
ここでじゃがいもというのもなんなんで、チキンな私はお子様ランチ的チキンライスを期待してそちらに。
他の席の人には「ふぃっしゅ?」とか聞いているので、私が魚が嫌いなのを知っているのだろう。
出てきたのは、トレイの上にアルミホイルでふたをされたチキンライスと女性の握りこぶしより小さいくらいのパンとバター、デザートのプディングらしきもの(かぼちゃかと思ったけど、多分マンゴーだな)、それにキットカット。
チキンライスのアルミホイルを開けると白いご飯が見える。 ???。
1/3ほどが白いご飯、残りが鳥の唐揚げがごろごろしている八宝菜のようなもの。
うーむ、チキンライス・・・。
夢をくだかれてしまったので、飲み物は素直にオレンジジュースに。
主翼に怪物がいてエンジンを分解するなどとということもなく、台湾に到着。
着陸は非常にスムーズ。
台湾につくと、当然だが入国審査がある。
噂によると、入国登録の書類を記入するらしいのだが、飛行機の中では爆睡していた私はそんなの書いていない。
しらばっくれてパスポートだけ見せるとやっぱりだめらしく、書類を渡してくれる。
まったくお役人はこれだから。パスポートに書いてあるじゃないか。
「これを持っている人の便宜をはかってやってくれ」って。
しかたなく書類に記入。
書き方がわからない(昔ヨーロッパ出張のときには何も考えずに書いていた気がするが・・・)ので、かばんの中から借り物の「地球の歩き方・台湾」を出してなんとか記入。
役人さん、なにか話しかけてくる。
私は別に話したいことなんかないのだけど。
「はうろんぐ?」とか「すてい」いっている。
どのくらい台湾にいるのかってことか。
「ふらいでい」
まったくもって間抜けな答えだ。
「あばうとふぉーでいず」とか答えるのが普通だろうな。
「ふらいでい、ごーほーむ?」「いえ〜す」
で、やっと台湾に入国。
ちょろいぜ。
汗をかいたのは室温が高いせいだろう。
なんたって、この時期の横浜の最高気温が10℃くらいなのに対して台湾の最高気温は27℃近くまで上がるらしいし。
某社の人が空港まで迎えに来てくれている。
台湾の人なのだが、日本で研修を受けたとのことで日本語が話せる。
車の中で台湾の話、ちょっとだけ仕事の話しなどをしながら台北市内へ入り、ホテルの前でおろしてもらう。
大通りはともかく、一本入ると車線を区切る線が引いてない。
行った者勝ちらしい。すごい交通ルールである。
彼はこれから会社に戻って書類作りをやるそうな。
明日はなんたらの認定の検査があるとかで忙しいらしい。ご苦労様。
って、理不尽大魔王が相手の都合も考えずに日程を決めたのが不幸だよな。
ホテルにチェックイン。
部屋に入って荷物をぶちまけてからお出かけ。
機内食を食べたんでそれほど腹は減っていないのだが、食べないと夜中に空腹で死ぬかもしれない。
路地を曲がるとそこには屋台が出ている。
なんかうまそうな気もするが、何を売っているのかもよくわからないので保留。
7-11と全家便利商店(ファミリーマート)
全家便利商店の前にも屋台が出ている。
なんか、見なれているマークと違う気がするのだが・・・
いたるところにコンビニがある。7-11とかファミリーマートとかが多いようだ。
とりあえずコンビニでお土産を物色する。
お土産は、できる限り地元のスーパーとかで買いたいものである。
それがだめなら成田か(笑)。
裏通りの繁華?街
さて、見えてきたのはおなじみ吉野家。
人によってはツーリング前のげんかつぎとかで入る人もいるらしいので、入ることに。
車でホテルまで送ってもらう際に見かけて狙いを定めていたのである。
日本にはない品揃えである。
味は・・・、日本のとそんなに変わらないような気がするけど微妙に違うような。
セットメニューで、みそ汁とレモンティーが選べるようになっているが、みそ汁ははずれの率が高そうなのでレモンティーに。
牛丼とレモンティー、微妙に合わないところが素敵。
食べおわって来た道とは違う道で帰ることに。
台湾はとにかくバイクが多い。98%くらいがスクーターか。
以前は排気量の上限が125ccに限られていたそうである。
道路や歩道にはちゃんとバイク用の駐車スペースが用意されている。
角を二つ曲がればホテルに着くはずなのだが、どうも見たことのない景色である。
記憶の中の地図と比べると確かに近いはずだし、ホテル周辺の地図に載っている店もある。
なんだけど、ホテルの正確な場所が記憶から欠如している。
ひょっとして、迷子か?、私。
eTrexはどうした?。しっかりとホテルにおいてきていたりして(笑)。
これだから田舎者は困る。
なんのことはない、通りを一本間違えていただけだったのだが、台湾の歩道の幅は普通の歩道の倍以上あり、半分がスクーターの駐輪場となっている。
さらに、歩道の上にはいろんな看板とかがぶらさがっているので上が見えない。
街路樹も結構茂っているので上が見づらい。
ついでに言うならば、ホテルには目立つ看板がついていない。
その割りには高い建物が多いのでGPSも衛星を捕捉しにくいだろう。
遠くからでも近くからでもホテルの存在がよくわからないのがとってもナイス。
方向音痴にうってつけである。
ほんの数分も歩けば道に迷える私は、何もしなくても異国情緒を味わえてとってもお得。うーむ。
2003/02/26
今日は仕事をする日。
朝、某社の人がホテルまで迎えに来てくれる。
交差点に止まると、数十台、場所によっては軽く100台を越えるスクーターが信号待ちをしている。
右側通行で二段階左折なので直進と左折のスクーターが反対車線まで埋めつくしてホールショットを狙っている。
信号が青になると同時にレースがスタートする。
車はスクーター暴走族に囲まれているようなものだ。
歩道もスクーターの駐輪場となっているので、まるですべての店が中古スクーター屋さんのようである。
町中すべてが上野のバイク街(の中でもタチの悪そうな店)状態。
台北の町はなかなか左折ができない。
どこをどう走っているのかさっぱりわからず、下手すると逆方向に行っているんじゃないかと不安になるが、ちゃんと某社に到着。
段ボール箱を開け、装置を取り出しPCをセットアップ。
装置間の配線を済ませて動作確認。
の前に、せっかくなんで最新版に入れ換える。
げ、このソフト、バグってやんの。
ということで、古いバージョンに戻して普通に動くことを確認。
やっぱり罠が仕掛けてあったか。
事実上の仕事は午前中で終わり。
午後は担当の人に簡単に説明を行なう。
あまりにあっさりと説明が終わるが、そういうソフトなのだからしょうがない。
今日の仕事はこれで終わり。
あまりに暇なのでこれを書いていたりするわけだ。
それにしても、台湾の某社のとある社員の着メロが「どらえもん」というのがなんだなぁ。
夕食は某社の人と台湾のかなり大きなショッピングモールでバイキング。
11階建で、地下5階の駐車場。
駐車場は天井が低く、ワンボックスだとかなりきわどい。
日本人が多いので、いかにも日本人が入りやすそうな店もある。
焼き肉屋なんてのがそう。
メニューもわざわざ日本語表記がしてあるが、ホルモソってのはなんだよなぁ。
居酒屋と書いてあるのにバーみたいな感じだったり。
ほとんどこんな感じ(笑)。
けど、上の階にある第7象限とか5次元地帯というのはなんなんだろうか。
一緒に来た女性、よくしゃべる。つーか中国語、わからんっつーに。
中国語ってなんか早口だからそういう感じがするんだよね。
台湾人四人で会話して笑っていたりすると、どう反応していいのか困るぞ。
雰囲気でなんとなくどういうことを言っているのかはわかるような気がするけど。
時々日本語の単語が混じるのが意表をつく。
台湾の第二外国語は日本語らしい。
ホテルの近くの7-11で見たことのない海洋深層水のスポーツドリンクを買って今日一日はおしまい。
明日は実際の作業者に使い方を教えて、別件の打ち合わせをして、きっと時間が余るだろうから別のホームページの下書きをすることだろう。
ああ忙しい。
2003/02/27
朝は同じホテルに泊まっている横浜から来ている某社の人と一緒のタクシーで通勤。
ちなみに今まで送り迎えつきのVIP待遇だったのである。
今日はセミVIP待遇に格下げ(笑)。
現場につき、担当者の手が開くまで30分ほど時間をつぶす。
この間になぜか日記が更新されているのは非常に謎である。
で、装置の使い方の説明を行なうのだが、10人くらいの大人数を前に日本語で説明。
それを担当の人が中国語に通訳して話しが進む。
担当の人には昨日簡単に説明してあるのでとりあえず無事に事は運ぶ。
のだけど、聞いている人もそれなりに真剣なのでちょっと突っ込んだ質問もくる。
私はこの装置、使ったこともないし、使い方(というか、この装置で行なう試験の規格)も知らないんだよなぁ、実は。
そんなんでいいのか?>私を出張に出した人 いいんだろうな、多分・・・。
なんとかごまかしつつお昼前には作業終了。
昼食はこの部署の責任者と横浜から来ている人と一緒に食事。
VIP用の食堂につれていかれて仕出し弁当を食べる。
やっぱりVIPだったのか(笑)。
微妙に不思議な味の日本食・・・。
午後一で打ち合わせなのだが、それが終わってしまうともうやることがない。
のだが午後3時を過ぎても午後一の打ち合わせが始まる様子がない。
沖縄よりも時間の流れがゆるいのだろうか。
午後5時が近くなるとみんな掃除とかをはじめ、作業部屋の電気とかが消えていく。
明日は休みとのこと。
結局打ちあわせが始まったのは午後5時半過ぎ。
ホームページの下書きどころか、ネタ一つ書きあげたような気がする。
1時間で打ち合わせを終わらせ、あとは帰って寝るだけだよな、とか思っていたらえらいさんが「すみませんけど私は行けないんで○○くんが食事に行ってくれますんで」とか言う。
「あ、わざわざすみません」とかいいつつ心の中じゃ「そんなんよりとっとと帰りて〜」とか思う私。
帰りが早けりゃホテルのADSLの速度とか計ってみたかったんだけどね。
一緒に行く人から「もうちょっと待っててください」と言われて待つこと1時間半。
こんなところで文庫本が役にたつとは思わなかった。
ワンダースワンだったらちょっと顰蹙だったろうな(笑)。
それからいかにも高そうな中華料理屋に行き、うまいのかまずいのか私の舌ではわからない料理を食べる。
夜の10時が近づくと、なんだかドタバタと片付けが始まり、客のいない席の電気が消えてくる。
店員の目つきもなんだか厳しい。
帰れということだな。
タクシーに乗り、台湾の政治と経済に関して日本人同士で議論する。
しかしこの手のネタは私のもっとも苦手な分野(笑)。
で、10時半ごろにやっとホテルに帰りつく。
ちなみに、横浜から来ていた某社の社員の人に「一緒に行かないんですか?」と聞くと「私は違うらしいです」とか言ってさみしく帰っていった。
社員にはあまりやさしくない某社である。
けど、できることなら代わってやりたかったぞ。
それにしても本当にVIP扱い。
今まで交通費は一銭も払ってないし、食費も初日の牛丼と休憩時間の飲み物代くらいしか払っていない。
明日の飛行場までの車も手配してくれるらしいし。
単なる外注の一人なのに、なんでそこまでするのかなぁ。
ま、彼等もそれを理由に高い店で食事ができるのだろうけど、どっちかというと屋台の食べ歩きとかのほうの案内をして欲しかったよなぁ。
2003/02/28
今日は帰るだけ。
朝食を食べたあとに少し時間があったのでホテルの回りを散歩する。
一本裏に入るとこんな店が。
ラウソジ・・・
なんかここでも変なカタカナが。
ちなみにこの通りの店で酒を飲んでいると、おねーちゃんを紹介してくれるそうな。
向かい側には数軒それらしいホテルもある。
え〜と、とんこつラーメンですね。
よく見ると、トンゴツ
こんな店も
なんて読むんだ?
さて、あとは飛行場に向かうだけ。
某社が用意してくれたタクシーに乗りこみ、高速に乗る。
げ、動かない・・・。
飛行場まで40キロ弱、通常一時間というのに既にその予定時間は過ぎている。
運ちゃんいわく「正月でもこれほど混んでいない。今日はなんか変です」
飛行場まであと10キロ弱というところでしびれを切らした運ちゃん、「罰則が厳しいんですよねぇ」とか言いつつ路側帯を走って下道へ降りる。
すいてんじゃん。
普通は搭乗時間の2時間前には飛行場についていないといけないというのに、着いたのが1時間前。
混雑するチェックイン窓口をなんとかクリアし、余ったわずかなお金を両替し、出国審査へ。
と思ったら止められる。「とじょけん、とじょけん」
あ、搭乗券ね。これがないと入れないらしい。めんどーなとこだな、飛行場は。
出国審査は問題なくパスし、免税店へ。
うーむ、と眺めていると「搭乗準備ができましたので、皆さん搭乗してください」という意味に聞こえるアナウンス。
飛行機に乗りこむと、さすがキャンセル待ち状態からチケットを取っただけあって満席。
今度のチキンライスは唐揚げではない鳥肉の入ったしょうゆ味八宝菜みたいなもの。
とりあえず食ったら寝る、ということで一眠りしているうちに成田へ。
無事着陸して一安心。
日本人なんで、入国審査はごく簡単に済んだが、ベルトコンベアに流れてくる荷物の中に自分のを見つけるまで30分以上待つ。
危ないタイミングで成田エクスプレスに乗りこむが、発車と同時に信号待ちでしばらく停車。
東京駅手前でも信号待ち。
横浜について横浜線へ。
横浜線、なんかホームに人があふれているんですけど。
おまけに遅れているし。
乗り込むとぎゅうぎゅう詰めで、大きめのかばんを持っていると視線が冷たい。
結局降りるまで寿司詰め状態。
ということで、混雑と渋滞に苦しみながらも無事家に帰りついた。
これで出張は無事?終了。
もともと観光とか好きなほうじゃないんで観光らしいこともほとんどしていないし、そういう時間もなかったし。
できることなら海外出張なんか行きたくないんだけど、一度行くとまた次も行かされそうでいやだよなぁ。
日記もどきへ