私が使っている工具の中で「これは結構気に入っているぞ」というものをピックアップしてみた。使いやすい工具というのは単機能なものである。その機能に絞っているので使いやすい。当然である。
一方、多機能な複合ツールというのもある。こういうのは一見便利そうで実は非常に使いにくいものである。日常の作業にはこういうのは避けたほうがいい。
使い勝手がよさそうに売られている工具も、その機能が発揮できるのは限られたシチュエーションでのみという場合が多い。つまりは使いにくいのである。買ってはみたけど使えない道具というのもあったりする。
高いものもあれば安いものもあるけど、いい工具は基本的に高い。でも、いい工具はやっぱり使いやすい。
なお、万力様については別の項目で書いてあるのでそちらを参考にしてほしい。
ドライバー
ロッキングプライヤー
Tレンチ
フルーク87 2003/12/03 更新
タイヤレバー
Magicutヤスリ
バイクメンテナンス用スタンド
ドライバー2
カッターナイフ
工具の基本といえばやっぱりドライバー。
今までいろいろと使ってきたけど、値段と性能からするとべっセルのやつが一番気に入っている。
そりゃSNAP ONとかも使ってみたいけど。
ドライバーの性能ってなに?
まず、先端の形状がビスにきっちり合っていること。ちゃんとしたドライバーだとビスにしっかり噛み込んで手を離してもビスが落ちなかったりする。ビスをなめるごとに先端の形状が崩れていくので、できればドライバーの使い方を知らない人には貸せたくない。
次に先端の丈夫さ。どんなに丈夫なものでもビスをなめると形状が崩れてくるが、いいものは結構頑張ってくれる。安物はすぐに使い物にならなくなる。先端形状が崩れたドライバーはビスをだめにするとともに自分自身もどんどん劣化してくる。ドライバーは消耗品である。
それとやっぱり持った時の感触。
かなり力を入れて握る物だから、角張っていたりすると手が痛くなる。
最近はラバー(愛人のことではない)グリップのものが増えているのがありがたい。
回しやすいように柄が太くなっているのもあるが、あれは早回しがやり辛いので意外と使いにくい。握力のない人向けである。機械工作をする場合は貫通ドライバーであることが望ましい。
ドライバーの金属部分が柄を貫通していて後ろで金属にあたっているもの。
後ろからハンマーで叩くことにより、ビスに振動を与えてゆるみやすくするとともに、ビスへの噛み込みを確実なものにする。
このドライバーの型番は、写真を参照してほしい。MEGADRAとか言う商品名。
で、このドライバーのセールスポイントは「カムアウトを起こしにくい」である。
ビスを回した時に先端がすべってねじをなめてしまう可能性が低くなっているということである。
使ってみると確かになめにくいようだ。
それと、柄の根元が六角になっているのでここにスパナを噛ませることでより強い力でビスを回すことができるらしい。ドライバーを使う上での注意だが、ねじにドライバーを押しつけることが重要。回すよりも押しつける力の方が大事なのだ。しっかり押し付けてこそ回す時にねじをなめずに回せるのである。
このドライバーの欠点は、やや重いことと持った感じがちょっと固いこと。
今まで使っていたドライバーが軟らかいラバーグリップだったのでそう感じるのだが、プラスチックや木の柄のドライバーに比べればよっぽど軟らかい。
それともう一つ「高い」こと。一本1,000円位する。安い物は300円、今まで使っていたものが600円くらいだったのに比べるとやっぱり高い。
とは言っても、買えない値段じゃないしね。
それでも値段分は長持ちをしてほしいものである。
基本的に複合機能を持つ工具は嫌いだが、これは別。
もちろん携帯性とか緊急時のことを考えると、それなりに使い勝手を考慮した複合ツールは便利である。が、普段使うのならやっぱり専用工具に限る。使い勝手が全然違う。で、ロッキングプライヤー、グリッププライヤーとかバイスグリップ(これは商標)などと呼ばれている物。
ボディは生めかしい曲線になっているが、口はピラニアや深海魚を連想させる。こんなやつ
一見普通のプライヤーだが、柄を見ると何やらねじとレバーがついている。
このねじを回して口の開きを調節し、ぐいっと握るとそのままロックして噛んだ物を離さないのである。解除はレバーを操作することで簡単にできる。手を離しても物をしっかりと噛んでいる上に、その噛む力がかなり強いので、握力の弱い人でも両手でロックさせておけばあとは握力を必要としない。
こんな感じ
口の開きもかなりの調整幅があるのでスパナの代用としても充分使える。
ただし、歯型がきっちりつくので、あくまで応急用。口の根元に歯がついており、ここでワイヤーをカットすることもできる。
具体的な作業としては、
小物の半田付けの時にこれで固定できる。などなど。
接着した時の固まるまでの固定用。
折れてしまったバイクのレバーやペダルの代用(試したことはない)。
溝をなめてしまってドライバーがかからなくなったビスの取りはずし。これはかなり重宝。基本的には対象物に傷をつける邪道な工具であるが、応急用として一つ持っていると、かなり心強い。
工具箱に一つ常備することをお勧めする。
バイクとか車をいじるが趣味の人であれば、やっぱり持っていたいTレンチ。
本来であれば、ボルトの種類だけ専用のTレンチをそろえるのがいいのだろうけど、プロじゃないのでそこまでは手を出せない。
で、ソケット式でビット交換可能なTレンチを一本持っていると何かと便利。3/8インチのソケットで、ボックスレンチとしては当然のこと、ドライバービットとかキャップスクリュー用のヘキサゴンのビットとかを自分がよく使うのに合わせてそろえておく。
このドライバービットがなぜだかやたら喰いつきがいい。
相当にかたいねじも、後ろからハンマーでたたいて喰いつかせ、なめないように思いっきり押しつけながらバーの端を軽く回すだけ。
もともとがドライバーで締めつけたねじである。これだけのトルクをかければ簡単にゆるむ。注意をしないといけないのは、締めるときにこれを使うと締めすぎてしまうことがあるという点。
ドライバーで締めるタイプのネジはもちろん、10mmのボルトでもなめたりねじ切ってしまうことがあるので締めすぎないように力を加減する。
通な人はバーを切り詰めてより使いやすくしているらしい。
携帯用にはスライドハンドルとエクステンションバーをセットで持ち歩くと便利。
多少使い勝手は落ちるが、収納性は抜群。ビットも同じ物を使い回しできる。
このタイトルを見ても、ほとんどの人はなんの事なのかわからないと思う。
簡単に説明すると、テスターである。電圧とか抵抗とかを計るやつ。 と、どこかで見たような書き出しで始めてみる。
電気関係の仕事をやっているので、テスターもいいやつを買った。
ほとんど見栄というか自己満足である。
フルーク社といえば計測器メーカーとしては一流である。
そこのテスターなのだから、そんじょそこらのテスターと比べると性能も格段にいい。
そもそもテスターではなく、ハンドヘルドマルチメーターというのが正しい呼び方である。
その辺に転がっている安物のデジタルマルチメーターを使うくらいなら、こっちのほうがよっぽど正確である。精度も充分いいし、反応もいい。某社のM-3850とは大違いである。
何しろ定価が約5万円。買うのに覚悟が必要であったが、買って大正解である。
これ一台で電圧・電流・抵抗値はもとより、周波数、容量、導通、ダイオードの検査などができるうえ、最大/最小値を記録する機能があるので、ずっと表示を見ていなくとも、異常があったのがわかる。デジタル表示の下にバーグラフ表示も付いている。
古い世代の人は「やっぱりアナログメーターがいい」というが、それもわからないではない。
でも、アナログテスターははっきり言って測定器というほどの性能は持っていない。
このバーグラフ表示のおかげで、アナログテスター的な使い方もできる。
横から見るとこんな感じ。厚みの1/5がゴム。
外側の黄色いゴムで衝撃を吸収してくれる。工具箱の中に入れて持ち運んでも大丈夫だし、現場の作業では落としても安心である。
このゴムを取りはずすと、本体はかなり薄っぺらで、情けなくも見える。
支えている黒い板状のものはフレキシブルな構造となっており、ぐにゃりと曲げることでその辺にひっかけて使うこともできる。
ほとんど使ったことはないが、作業場所によってはかなりありがたい機能。
プローブ(テスターリードとかいう測定物にあてる棒のこと)を収納するためのペンホルダー状のものもついている。測定機能の使い勝手もいいので、使う事自体がかなり楽しく感じる。
会社も、どうせテスターとかを買ってくれるのなら、この位いいのを買い与えてくれれば社員のやる気も違ってくると思うのだが。
ま、テスターさえ買ってもらえなかったりするけど。
メーカー名だけで充分ハッタリが効くのだが、せっかくなのでちゃんと校正に出している。
個人で出しているので二〜三年に一回程度だけど。
校正費が約一万円というのはちょっと高いかもしれないが、仕事で使った時に、お客を納得させるのに充分な効果がある。
なにしろ校正済のフルークの測定器である(笑)。
重たい測定器を持ち運ばないですむだけでも楽である。
さて、使い勝手をよくするためには多少は手を入れる必要がある。とは言っても測定器なので、内部をいじるわけではない。
プローブの先端に写真のような部品をつけると、細かい部分の測定がしやすくなる。
標準のプローブだと太くてうまく測定できないということはよくあるのだ。材料は、ラッピングピン(先端の金色のやつ)とDOS/V機の中の電源コネクタに使われているメス側のコネクタ、それに熱収縮チューブ。すべて会社で揃う(笑)。
この工夫は各所で好評である。
社内はもちろん、出先の会社でもこれを見せると結構評判がいい。
で、普通は持っていないであろうラッピングピンを数本わけてあげると、受けがよくなるのでそのあとの仕事もスムーズに行くのである(笑)。ちなみに、現在は(1999年10月)新しいモデルになっており、値段もかなり安くなっている。
しかしながら外形がさらに大きくなっているようなので持ち運びには不便をしそうである。2003/12/03 追記
最近は客先に持っていってブランド名をひけらかすような仕事がなかったので、全然校正していなかったのだが、久々に校正に出した。
なんか一部動作が怪しい雰囲気のところもあったので、本当に怪しかったら修理もしてもらおうかと。
で、店からの返事。
「どこもおかしい様子はありません。校正だけでいいですか?」
それなら校正だけでいい。
「ちなみにこの製品、2000年でサポート期限が終了しているので、壊れても修理できません」などと某OSメーカーみたいなことを言う。
最近のモデルは永久保証じゃなかったっけ?。勘違いか?。
古いモデルは切り捨てってことか?。
なんか、次は国産のにしようか、などと思ったのであった。
タイヤレバーというのは、車やバイクのタイヤを交換するときに、ホイールからタイヤをはずす時に使うための工具である。
最近の車やバイクのほとんどはチューブレスタイヤになってしまったので、タイヤチェンジャーという設備を使う。
しかしながら私の乗っているバイクはオフロード車。その軽量さ、適度なしなり、割れにくさなどの理由で未だにスポークホイールである。そうなると自分でタイヤ交換ができるのである。タイヤ交換については機会があったら別項目で書くことにして、その時に使う工具である愛用のタイヤレバーを紹介する。普通のタイヤレバーは下のような形のもので、私が使っているのは長さが25cmくらいの小さいもの。
大きいほうが作業は楽なのだけど、大きいうえに重くなり、荷物としてかさばるのであえて小さいものを使っている。
慣れればこれで充分である。
上のやつは私がバイトをしていた自転車屋で使っていたのを見て便利そうだったのでそこで購入、以来愛用している。
どちらも私がバイクに乗りはじめた頃に買ったもので、工具の中では非常に長持ちな物といえる。もともとが力技用に作られているうえに、動く部分がないので壊れようもないのだけど。
一生物といったらおおげさか?。先程の写真の上のほうのやつ、直角に曲がった側にこのように切り込みが入っており、これをタイヤのスポークにひっかける事でレバーが不用意に外れないようになっている。
ストレート型のレバーの場合、スプロケットやブレーキディスクにひっかけたりするが、時々外れることがある。こいつが外れるというとは、せっかくはずしたタイヤが元に戻ってしまったり、ひどい時には外れたレバーで痛い思いをすることもある。
この時の精神的ダメージはかなり大きい。
その点このレバーなら安心である。さらにストレートタイプのほうも普通とはちょっと違う。
一般にはヘラのようになっている側(最初の写真の左側部分)を使うのだが、私の場合はなぜか平らな側のみを使う。
こっちのほうがチューブに傷をつけにくいような気がする。で、もともとタイヤレバーというのは安い工具なので、仕上げが非常に悪く、バリが出ている。
バリが出ていると、タイヤ、ホイール、チューブとあらゆる物に傷をつける。買ったらすぐにやすりやグラインダーでバリを落としておく。グラインダーがない人はガソリンスタンドのを借りればよい。
ガソリンスタンドはツーリング先の修理場所としてはうってつけの場所である。一時期は半年で6回もパンク修理をした事があり、修理の要領を覚えるとともに、工具も角が取れてすっかり使いやすくなってしまった。
写真のように先がぴかぴかに光っている。
ドライバーと違い、使いこんですり減ることでより使いやすくなる。
ついでにタイヤ交換やパンク修理時に活躍するものとして名大のベビーポンプがある。
最近ではアルミ製の軽量なものが出まわっているが、重さを多少犠牲にしてもこいつの丈夫さと空気の入れやすさは評価に値する。
ハンディタイプのポンプでは、パンク修理で疲れた体で空気を入れるのはかなり苦痛である。こいつなら全体重をかけてポンピングできるのでそれほど辛くはない。
さらに、消耗部品が標準的な空気ポンプと同じなので、交換部品の入手も容易だ。
私のは、中のパッキンとホースそのものが交換済である。
ケースがぼろぼろになったので、そろそろ新しいのにしたいところなのだが、本体自体は全く問題なく使えるし、年季が入っているためになかなか捨てられない。
ツーリング先で同じ物を持っている人に会うと、それだけで話がもりあがってしまう(笑)。
米国のNicolsonというブランドで売られているマジカットヤスリ。私が買ったのは壺竹ヤスリ製作が販売しているもの。
あまり売っているのを見かけないが、ヤスリがけをする人は買って損はないと思う。柄の部分は別売りなので、別途購入する必要がある。
このヤスリの特徴は、歯の形状にある。下の写真の左がMagicutヤスリ、右が普通のヤスリ(細目)。
普通のヤスリが小さなピラミッドが並んでいるような歯の形状なのに対し、Magicutヤスリは三角柱を寝かせたようなのが斜めに並んでいる。
つまり、普通のヤスリが尖った点で削るのに対し、Magicutヤスリはスクレーパーのように線で削り落とす感じになる。
パッケージには「粗削りから仕上げまで一本で可能」「ヤスリ技能試験で使われている」というようなことが書いてあるが、実際に使ってみるとMagicutヤスリは目が粗いので削れる量も多いが、線で削るために削った跡が平らなのである。
万力様の協力を得て、その削り具合を比較してみた。
下の写真の左がMagicutヤスリ、右が普通のヤスリで削ったもの。普通のヤスリの方が目が細かいはずなのだが、削った後を見ると、確かにMagicutヤスリの方が削った跡が目立たなく、ピカピカである。正直な話、ここまでは期待していなかったので、使ってみて驚いている。
趣味でヤスリがけをすることが多い人は、ぜひ買って試してほしい。不満といえば、その独特の歯の形状のため、丸ヤスリが存在しないこと。平ヤスリしか売っていないのである。
メーカーには頑張ってもらってぜひ丸ヤスリや半丸ヤスリを作ってほしいものである。
ひょっとするとメーカーは作っているけど、売られていないだけなのかもしれない。
メインスタンドがないオートバイを整備するときに、あるとありがたいのがメンテナンス用のスタンド。
オンロードマシンだと前輪、もしくは後輪のみを持ちあげるレーシングスタンドなるものが存在するが、オフロードマシン用のものはエンジンの下に入れて持ちあげるタイプが主流。
もっとも安上がりなのがビールとか日本酒のケースを酒屋さんから安く買う、もしくはもらってくるというもの。
踏み台にもなり、なかなか便利なのだが、オートバイを乗せるのがやや面倒。
また、オフロードレーシング用に売られている上下するタイプのスタンドは、乗せられる重量が意外と少なく、下手すると市販の公道用のオフ車でさえ規格ぎりぎりというものが多い。
そのくせ値段はかなり高い。そこで登場するのがこのスタンド。
RSタイチから出ているボスルタースタンド。
その値段の安さと構造の単純さに惹かれ、発売直後に6,700円(だったと思う)で購入。このスタンドのすぐれている点は、逆三角形のぶらんこのような部分。
オートバイの下に入れ、スタンドを傾けるとこの部分が常に下にぶらさがり、手を放してもスタンド本体が倒れないので、台の部分をフレームのどこにあてるかが決めやすい。
また、足をかける場所を丁度よい角度に保ってくれる。
あとはメインスタンドと同様にバイクを引き上げるだけ。高さ調整もついていて2段階の調節ができるが、低い方にしても非競技用車にとってはかなり高い。
そこで、当然のように加工する。
構造が構造なので、改造もややこしくはない。
工具と体力がやや必要だが。
中側のパイプを適当な長さに切り詰め、仮組みして外側のパイプのピンを通す穴に合わせて内側のパイプに印をつけ、穴を開けるだけである。
鉄パイプにそこそこの直径の穴を空けるので、パワーのある電動ドリルが必要。
ホームセンターで3,000〜5,000円くらいで買えるので、一つくらい買っておくのを奨める。
実はドリルの歯が喰いこんで回らなくなったので、ドリルにつけるタイプのヤスリを買ってきて穴を拡げたのであった。
ちょっとくらい穴位置がずれてもちゃんと組みあがるのがありがたい。で、組みあがった後に気付いたのだが、このスタンドの最大の特徴である逆三角形の部分がパイプに干渉して機能しなくなってしまった。
ちゃんとその点を考えて切ったつもりなのだが、やはりいいかげんな作業であったようだ。
しかたがないので当たる部分を2mmほどヤスリで削り、無事使えるようになった。
この部分、実はパイプではなく鉄棒なので、結構削るのが疲れるのである。ぎりぎり干渉しない程度まで削った こうやって道具は使いやすくなっていくのである。
ちなみに、このくらい切り詰めてもやっぱり高い。
が、ノーマルよりは使いやすくなったことも確かである。2001/05末の情報ではこのボスルタースタンドは生産中止になったとのこと。
残念である。
あとはショップの在庫を探すくらいしかないのだろうか。
割と最近R&RかNAP'Sあたりで見かけた気がするのだが。
ぜひ再生産をして欲しいものである>RSタイチ
工具の基本といえばやっぱりドライバー。
今までいろいろと使ってきたけど、値段と性能からするとベッセルのやつが一番気に入っている。
という以前使った文章をそのままコピーして紹介するのが、またもドライバーである。
今回のドライバーは、パソコンの組み立てとかちょっとした軽作業に使いやすいビット交換式のものである。会社で使っている工具箱の中は、いつの間にやらいろいろなものがたまってきて、余計な工具を入れておく隙間が少なくなってきたので、ドライバーをビットの種類だけ入れておくのをやめて、ビット交換式のものにしようと思ったのがきっかけ。
いつものようにDIYショップで見かけて買ったのがまたもベッセルの4070という型番のもの。
PowerSoftGripと書いてあるが、オレンジ色の柄の部分は握った感じが硬くなく、すべりにくい樹脂でできており、ねじを回す力が入れやすい。付属のビットだが、+と−がそれぞれ両側についているので、差し替えることで好きな方が使える。
が、このビット、特に+側のほうだが、ねじの形状に全く合わない。
簡単にねじの頭をなめてしまうのである。
−側も使い勝手がいいとはいえない。
ドライバーの命はビットである。
そのビットが使いにくいということは、はっきり言って「使えない道具」なのだが、幸いな事にこいつはビット付け替え式で、電動ドライバー用のビットが使える。
これならいろんな種類が安価で売られている。で、買ってきたのが下のやつ。
型番はなくしてしまったが、やはりベッセルのやつで、軸の径が4.5mmのため、狭い場所でも作業がしやすい。
成金趣味の妙に汚れやすい金色のメッキも素敵である(笑)。さらに、先端の形状がねじの頭にぴったりなので、作業をしてて非常に気持ちがいい。
このビット、2本組なので、1番と2番(ビットのサイズ)を買ってきて、1組は予備にとってある。
付属のビットが「本当にベッセルのヤツかよ?」と思うほど使えないのに対して、これは文句なしである。
ただ、このビットを取り付けると、妙にガタがあるのだ。やや小さくて見にくいかもしれないが、下の絵を見てほしい。
ビットのパッケージの絵なのだが、ドライバーの内部の構造がわかると思う。
この絵の13mmと書いてある部分、4070はこの深さがやや深く、ボール溝にちょうどボールがはまる位置にするとビットが浮いてしまい、ねじを締めようとドライバーを押すとカコっと奥に入ってしまうのである。
なら奥に入ったまま使えばいいかというと、今度はボールのはまりが悪く、妙に不安定なのである。
そこで、M3用のナットを両面テープで奥に貼りつけ、奥行きを調整したところ、これがぴったりで非常に使いやすくなった。
あまりに使いやすくなったので、会社に持っていくのをやめ(笑)、パソコンのわきに常備している。使えない道具も、どこかいいところがあればちょっと工夫することで使いやすくなるといういい例である。
残念なことに、近所でこのドライバーを売っていたのを見たのはこれを買ったのが最後であったため、2つ目が買えないで困っている。
見かけたらもう一つ買っておこうと思っている。
と、思っていたら、近所で売っているところを見つけてしまった。
こうなると「いつでも買える」という安心感で買わないでいたりするんだな(笑)。
カッターナイフ
最近お気に入りのカッターナイフ、NTカッターのA-300GRというやつ。
うちの近所で売っているカッターナイフはOLFAのものが多いので、なかなかこのカッターにお目にかかれない。
ちなみにOLFAというのは折る刃から来た駄洒落だという噂がある。
さて、このカッターの特徴だが、一見普通のカチカチと刃を出すタイプのカッターに見えるが、実はオートロック機能がついている。
オートロックというのは右寄りにある黒い部分を動かして刃をスライドさせる時は普通にスライドするが、そこから手を離すとロックがかかり力を入れて切るような時でも刃が引っ込んだりしないという便利機能である。
OLFAのこのサイズの主力はオートロック無しなので、段ボールなどを切っていると刃が引っ込んでしまって非常に勝手が悪い。どちらかというとクラフトとか事務用という雰囲気。
さらにスライド時のカチカチのピッチがOLFAのより細かい。
これが使用上何か利点になるのかというとそんなことはないのだが、スライドさせた時の音とか感触が小気味よい。
もう一つの気に入っている点は先端部の形状である。
刃の出るところが細く薄くなっており、狭い場所での作業がやりやすい。
さらに先端部の刃の出る部分の隙間を刃の厚みと同じくらいになるようにわずかにつぶしてあげるとガタが少なくなっていっそう使いやすくなる。
握る部分がアルミでできているので見た目の高級感もあるが、プラスチック性のものよりやや重い感じが使用時の安定感を増しているような気がする。
カッターナイフで工作をする人は試しに買ってみてはどうだろうか。